○白老町鳥獣捕獲許可取扱要領

平成20年5月1日

訓令第15号

白老町鳥獣捕獲許可取扱要領(平成19年訓令第22号)の全部を改正する。

(趣旨)

第1条 この要領は、北海道環境生活部の事務処理の特例に関する条例(平成12年北海道条例第6号)第2条の規定により、白老町が処理することとされた鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号。以下「法」という。)に基づく鳥獣による生活環境、農林水産業又は生態系に係る被害の防止を目的とする鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等の許可に関する事務について、法及び鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律施行規則(平成14年環境省令第28号。以下「規則」という。)に定めるもののほか、必要な事項を定める。また、鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律(平成19年法律第134号)第6条第1項の規定による同法第4条第1項に規定する被害防止計画に記載されている同条第3項に規定する許可権限委譲事項に係る同条第2項第4号に規定する対象鳥獣の捕獲等の許可に関する事務についても、この要領の定めによるものとする。

(捕獲許可の基本的な考え方)

第2条 鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等の許可(以下「捕獲許可」という。)については、鳥獣による生活環境の悪化、農林水産物被害又は人身への危害等(以下「被害」という。)の状況及び被害の防除対策の実施状況を的確に把握し、被害が生じているか又はそのおそれがあり、原則として防除対策を講じても被害が防止できないと認められるときに行うものとする。

(捕獲許可の審査基準)

第3条 捕獲許可申請者等は、次に掲げる基準によるものとする。

(1) 捕獲許可の申請者は、次に掲げる者とする。

 被害を受けている者又は被害を受けるおそれのある者(以下「被害者」という。)

 国、地方公共団体及び法第9条第8項の規定による環境大臣が定める法人(以下「法人等」という。)

 被害者若しくは法人等から鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等(以下「捕獲等又は採取等」という。)の依頼を受けた者

(2) 捕獲等又は採取等に従事する者は、次の要件を満たす者とする。

 本町行政区域内に住所地を有する者。ただし、本町行政区域内に捕獲等又は採取等に従事する者がいない場合は、この限りでない。

 法第2条第2項の規定による法定猟法を使用して鳥獣の捕獲等をしようとする者は、許可申請日前1年間に、法第55条第1項の規定による北海道知事の狩猟者登録を受けている者若しくは鳥獣の捕獲等により生じる損害に対する賠償能力を備える狩猟免許を有する者。ただし、次の者はこの限りでない。

(ア) 垣、さくその他これに類するもので囲まれた住宅の敷地内で、網又はわなを使用して鳥獣の捕獲等をしようとする者

(イ) 国及び地方公共団体の職員。ただし、職務上必要な場合であって、網又はわなを使用して鳥獣の捕獲等をしようとする者に限る。

(ウ) 銃器を使用する方法以外の方法を用いて鳥獣を捕獲等しようとする法人等であって、その捕獲等に網猟免許及びわな猟免許を有する者を従事させ、その者の監督下で捕獲技術及び安全性等が確保されると認められる場合において、捕獲等に従事する網猟免許及びわな猟免許を有しない者

2 捕獲許可の基準等は次のとおりとする。

(1) 捕獲許可の基準は、別表「被害の防止を目的とする鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等の許可に係る審査基準付表」に掲げるほか、次のとおりとする。

 捕獲許可期間については、効果的な捕獲等又は採取等が行える時期で、捕獲許可対象以外の鳥獣の繁殖に影響のない必要かつ適切な期間とすること。

 捕獲等又は採取等する鳥獣又は鳥類の卵の数については、被害防止を達成するために必要な最小限の数とすること。なお、鳥類の卵の採取等にあっては、次のに該当する場合に許可するものとする。

(ア) 被害を生じさせている鳥類を捕獲等することが困難で、その卵を採取等しなければ被害を防止することができないと認められる場合

(イ) 建築物等の汚染等の防止のため、巣の除去に併せて卵を採取等しなければならない場合

 捕獲等又は採取等に従事する者(以下「捕獲従事者」という。)の数は、被害の状況を適確に把握し、捕獲等又は採取等する鳥獣の数及び捕獲等又は採取等する場所(以下「捕獲区域」という。)の面積等を勘案した必要最小限の数とすること。

 捕獲区域は、次の区域を除くものとする。

(ア) 国指定鳥獣保護区

(イ) 銃器又はわなを使用する鳥獣の捕獲等にあっては、法第35条の規定による特定猟具使用禁止区域及び特定猟具使用制限区域。ただし、銃器又はわなを使用する方法以外に鳥獣の捕獲等をする方法がなく、やむを得ないと認められる場合で、かつ、事故防止措置が講じられるなど安全が確保されていると認められる場合はこの限りでない。

(ウ) 法第68条の規定による猟区。ただし、法第74条第1項の規定による猟区設定者の承認を得た場合を除く。

(エ) 規則第7条第1項第7号のイからチまでの区域。ただし、被害を防止するためやむを得ないと認められる場合はこの限りでない。

 捕獲等又は採取等をする方法について、次の猟法又は猟具の使用を認めない。

(ア) 法第9条第1項第3号の規定による規則第6条に規定するかすみ網。ただし、法第9条第2項の規定による環境大臣の許可を受けた場合はこの限りでない。

(イ) 法第12条第1項第3号の規定による規則第10条第3項に規定する禁止猟法。ただし、捕獲等又は採取等に必要でやむを得ないと認められる場合はこの限りでない。

(ウ) 法第15条第1項の規定による指定猟法。ただし、同条第4項の規定による環境大臣又は北海道知事の許可を受けた場合はこの限りでない。

(エ) 法第36条第1項の規定による危険猟法。ただし、法第37条の規定による環境大臣の許可を受けた場合又は道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律(平成18年法律第116号)第16条第1項の規定による北海道知事の許可を受けた場合はこの限りでない。

(2) 留意事項は次のとおりとする。

 エキノコックス症の感染予防を目的とするキツネの捕獲等にあっては、北海道エキノコックス症対策実施要領(平成15年4月1日最終改正)第4の3の(1)による「キツネ対策実施要領」に基づき、キツネが人家周辺に出没する原因を除去するなどの対策を講じた上で、捕獲等が必要と認められる場合に限り許可するものとする。なお、この場合の捕獲許可申請者は、町長に限るものとする。

 アライグマの捕獲等にあっては、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(平成16年法律第78号)に基づき、主務大臣又は国の関係行政機関の長が防除として行う場合並びに主務大臣及び国の関係行政機関の長以外の者が確認又は認定を受けて行う防除で、その防除する方法が確認又は認定を受けた方法である場合は、捕獲許可を要しない。

 複数人が捕獲等又は採取等するため、その代表者をもって捕獲許可を申請する場合にあっては、やむを得ないと認められる場合を除き、捕獲等又は採取等をしようとする鳥獣又は鳥類の卵の種類ごとの数が申請者各人に割振りされていなければならないものとする。

(捕獲許可の手続き)

第4条 捕獲許可申請に必要な書類は次のとおりとする。

(1) 「鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等許可申請書・従事者証交付申請書(様式第1号。以下「許可申請書」という。)

(2) 規則第7条第1項の規定による「証明書(様式第3号)」。なお、被害者から捕獲等又は採取等を依頼された者が行う捕獲許可申請であって、許可申請書の内容と第5号アに基づく依頼書の内容が合致していると認められるときは、証明書は要しないものとする。

(3) 捕獲許可申請者が複数名若しくは法人等の場合は、「鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等許可申請者(従事者)名簿(様式第2号)

(4) 規則第7条第2項の規定に基づく次に掲げる図面

 縮尺5万分の1以上の地図を用いた捕獲区域を明らかにした図面。なお、捕獲区域が市町村行政区域一円であるときは、当該図面は要しないものとする。

 銃器以外の法定猟法で鳥獣の捕獲等をしようとする場合は、当該猟法を明らかにした図面

(5) 規則第7条第3項の規定に基づき必要と認める次に掲げる書類

 被害者から捕獲等又は採取等の依頼を受けた捕獲許可申請者にあっては、「依頼書(様式第4号)

 捕獲許可申請者が国及び地方公共団体以外の法人等で、その者が鳥獣の捕獲等に網猟免許及びわな猟免許を有しない者を従事させる場合は、「従事適任者証明書(様式第5号)

 網又はわなを使用して鳥獣の捕獲等をしようとする捕獲許可申請者にあっては、それらを設置する場所を明示した図面

 エキノコックス症の感染予防を目的とするキツネの捕獲許可申請にあっては、「キツネ対策計画書(様式第6号)

 その他必要と認める書類

2 捕獲を許可したときは、次のとおり通知することとする。

(1) 町長は、許可申請書を受理したときは、必要に応じて被害状況等を調査し、「鳥獣捕獲許可審査票(様式第7号)」により審査を行い、捕獲等又は採取等することがやむを得ないと認められるときは許可し、捕獲許可申請者に対し、「鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等許可証(及び従事者証)交付通知書(様式第8号その1)」により許可の内容を速やかに通知するとともに、規則第7条第6項の規定による許可証及び同条第9項の規定による従事者証(以下「許可証等」という。)を交付するものとする。また、併せて、次に掲げる様式を交付するものとする。

 捕獲許可申請者が法人等であるときは、「指示書(様式第9号)」及び「従事者台帳(様式第10号)

 「許可証(及び従事者証)の返納及び捕獲等又は採取等の結果報告書(様式第11号)

(2) 町長は、捕獲等又は採取等を許可したときは、捕獲区域を管轄する北海道胆振総合振興局長及び警察署長に対し、「鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等許可通知書(様式第8号その2)」により、許可の内容を速やかに通知するものとする。

(指導事項)

第5条 町長は、捕獲許可を受けた者(以下「被許可者」という。)に対し、次の事項を指導するものとする。

(1) 法人等にあっては、捕獲従事者に対し、捕獲等又は採取等の期間・方法、捕獲等又は採取等する鳥獣又は鳥類の卵の種類及びその数量並びに捕獲等又は採取等した鳥獣又は鳥類の卵の処置方法等を記載した第4条第2項第1号アに掲げる「指示書」を交付し、適切に指導及び監督すること。また、「従事者台帳」を整備すること。

(2) 被害が顕著な地域において捕獲等又は採取等をする場合や、捕獲区域が広域にわたる場合は、狩猟者団体との緊密な連絡・調整のもと捕獲隊を編成するなど、効果的な捕獲等又は採取等に努めること。

(3) 捕獲等又は採取等をするに当たっては、関係法令及び捕獲許可の内容を遵守するとともに、人身事故等の発生防止に万全を期すこと。

(4) 垣、さくその他これに類するもので囲まれた土地又は作物のある土地において、捕獲等又は採取等をする場合は、あらかじめ、その土地の占有者の承諾を得ること。また、国又は地方公共団体等が管理する森林に入林するときは、それら森林管理者の許可等を受けること。

(5) 捕獲等又は採取等をするときは、必ず許可証等を携行し、また、捕獲目的を表示した腕章を着用すること。

(6) 網やわなを使用して鳥獣の捕獲等をするときは、その使用する猟具ごとに、見やすい場所に、住所、氏名又は名称、許可した市町村長名、許可の有効期間、許可証の番号及び捕獲等をしようとする鳥獣の種類を記載した標識を表示すること。なお、猟具の大きさなどの理由から猟具に標識を表示できないときは、猟具を設置した場所周辺に立て札等の方法により標識を設置すること。また、これら猟具は、管理可能な範囲において、管理可能な個数を設置するものとし、錯誤捕獲の防止と安全確保のための巡視を徹底すること。

(7) 捕獲等又は採取等した鳥獣又は鳥類の卵について、適切な方法で処理すること。また、それらについて、地域の実情に合わせた有効利用を考慮すること。

(8) 次に該当するときは、許可証等を第4条第2項第1号イに掲げる「許可証(及び従事者証)の返納及び捕獲等又は採取等の結果報告書」に添えて返納すること。なお、次のからまでの一に該当することとなった場合は、その日から起算して30日を経過する日までに許可証等を返納し、に該当することとなった場合は、速やかに返納すること。

 法第10条第2項の規定により捕獲許可が取り消されたとき。

 法第87条の規定により捕獲許可が失効したとき。

 捕獲許可の有効期間が満了したとき。

 許可証等の再交付を受けた後において、亡失した許可証等を発見し、又は回復したとき。

(9) 捕獲許可の有効期間が満了したときは、その日から起算して30日を経過する日までに、捕獲等又は採取等の結果を許可証等の裏面の報告欄に必要事項を記載し、前号の許可証等の返納に併せて報告すること。なお、この報告における捕獲等又は採取等をした場所は、北海道が発行する鳥獣保護区等位置図(地図編)の2.5センチメートル四方の縦横線で区切られた区域番号を記載すること。

(行政処分等)

第6条 町長は、被許可者に対し、法第10条第1項の規定に基づき必要な措置を執るべきことを命ずるときは、必要に応じて「措置命令書(様式第12号)」を交付するものとする。

2 町長は、法第10条第2項の規定に基づき捕獲許可を取り消すときは、被許可者に対し、「許可取消通知書(様式第13号その1)」を交付し、許可証等の返納を求めるものとする。また、捕獲許可を取り消したときは、捕獲区域を管轄する北海道胆振総合振興局長及び警察署長に対し、「許可取消通知書(様式第13号その2)」により通知するものとする。

3 町長は、必要があると認める場合は、被許可者に対し、法第75条第1項の規定に基づき捕獲等又は採取等の実施状況その他必要な事項について報告を求めるものとする。

4 町長は、必要があると認める場合は、職員に法第75条第3項の規定に基づき必要な場所に立ち入らせ、被許可者が所持する鳥獣又は鳥類の卵を検査させるものとする。なお、町長は、この立入検査に従事する職員に対し、あらかじめ規則第77条に規定する身分証明書を交付するものとする。

(許可台帳の整備)

第7条 町長は、「鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等許可台帳(様式第14号)」を整備し、捕獲許可の内容及び捕獲等又は採取等の結果等を記録するものとする。

(調査協力)

第8条 町長は、北海道が定める野生動物保護管理調査実施要領(平成18年3月29日最終改正)に基づき、アライグマの捕獲等に関する調査に協力するものとする。

この訓令は、平成20年5月1日から施行し、平成20年4月1日から適用する。

(平成22年11月1日訓令第26号)

この訓令は、令達の日から施行し、平成22年4月1日から適用する。

(平成24年3月19日訓令第2号)

この訓令は、令達の日から施行する。

(平成28年4月1日訓令第19号)

この訓令は、平成28年4月1日から施行する。

別表(第3条関係)

被害の防止を目的とする鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等の許可に係る審査基準付表

捕獲許可対象鳥獣の種類

捕獲許可期間

捕獲者1人当たりの捕獲等又は採取等の数量

許可1件当たり捕獲従事者数

 

 

 

猟法区分

キジバト

6月以内

100羽(個)以内

20人以内

カワラバト(ドバト)

箱わな以外

100羽(個)以内

20人以内

箱わな

200羽以内

10人以内

ニュウナイスズメ、スズメ

100羽(個)以内

20人以内

ハシボソガラス、ハシブトガラス

箱わな以外

200羽(個)以内

50人以内

箱わな

1,000羽以内

10人以内

キツネ

10頭以内

50人以内

ノイヌ

10頭以内

30人以内

ノネコ

10頭以内

30人以内

アライグマ

1年以内

捕獲許可申請頭数

30人以内

とがりねずみ科・ねずみ科全種

6月以内

捕獲許可申請頭数

30人以内

摘要

「とがりねずみ科全種」及び「ねずみ科全種」については、法第7条第6項第1号に規定する希少鳥獣並びにドブネズミ、クマネズミ及びハツカネズミを除く。

※ ニュウナイスズメの卵の採取等の許可を所掌していない市町村にあっては、「鳥獣の種類」欄の「ニュウナイスズメ」を「ニュウナイスズメ(卵を除く。)」に改め、とがりねずみ科全種及びねずみ科全種の捕獲等の許可を所掌していない市町村にあっては、当該関係各欄を削除するものとする。

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白老町鳥獣捕獲許可取扱要領

平成20年5月1日 訓令第15号

(平成28年4月1日施行)