○白老町農地利用集積円滑化事業規程

平成23年3月22日

訓令第2号

(事業実施の基本方針)

第1条 白老町(以下「町」という。)は、農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号。以下「法」という。)第6条第1項の規定に基づき作成された農業経営基盤強化促進基本構想(以下「基本構想」という。)に則して、効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積の円滑化を図るため、次に掲げる事業(以下「農地利用集積円滑化事業」という。)を行うものとする。

(1) 農地所有者代理事業(法第4条第3項第1号イに規定する事業をいう。以下同じ。)

2 町は、地域の面的集積を効果的に促進するため、必要な要員を確保し、次に掲げる事項に留意して農地利用集積円滑化事業を行うものとする。

(1) 関係機関及び関係団体と連携して、できるだけ多くの農用地等の所有者が農地利用集積円滑化事業を活用するよう、農用地等の所有者及び効率的かつ安定的な農業経営を営む者等に対し、農地利用集積円滑化事業のパンフレットの配布、相談窓口の設置、説明会の開催等を通じた普及啓発活動に取り組む。

(2) 多数の農用地等の所有者から一括して委任を受けるため、聞き取り等による調査を行って農用地等の所有者及び効率的かつ安定的な農業経営を営む者等の意向を把握し、集落の土地利用の現状、面的集積後の農用地の利用状況等を具体的に示し、集落段階における合意形成を図りつつ、面的集積を促進する。

(事業実施地域)

第2条 町が行う農地利用集積円滑化事業の実施地域は、町の区域(都市計画法(昭和43年法律第100号)第7条第1項の市街化区域と定められた区域で同法第23条第1項の規定による協議が整ったもの(当該区域以外の区域に存する農用地と一体として農業上の利用が行われている農用地の存する区域を除く。)を除く。)とする。

(事業対象農用地等)

第3条 町が行う農地利用集積円滑化事業の対象土地は、次に掲げるものとする。

(1) 耕作の目的又は主として耕作若しくは養畜の事業のための採草若しくは家畜の放牧の目的に供される土地

(2) 木竹の生育に供され、併せて耕作若しくは養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供される土地

(3) 次に掲げる農業用施設の用に供される土地

 農業用用排水施設、農業用道路その他農用地の保全又は利用する上で必要な施設

 畜舎、蚕室、温室、農産物集出荷施設、農産物調整施設、農産物貯蔵施設その他これらに類する農畜産物の生産、集荷、調整、貯蔵又は出荷の用に供する施設

 たい肥舎、種苗貯蔵施設、農機具収納施設その他これらに類する農業生産資材の貯蔵又は保管(農業生産資材の販売の事業のための貯蔵又は保管を除く。)の用に供する施設

 廃棄された農産物又は廃棄された農業生産資材の処理の用に供する施設

(4) 開発して農用地又は農業用施設の用に供される土地とすることが適当な土地

2 前項第3号又は第4号に掲げる農業用施設の用に供される土地又は開発して農業用施設の用に供されることが適当な土地について実施する農地所有者代理事業は、農用地につき実施するこれらの事業と併せ行う場合に限るものとする。

(事業実施に当たっての調整等)

第4条 町が農地利用集積円滑化事業を行うに当たっては、農業委員会、農業協同組合、改良普及センター等の関係機関等と十分連絡及び調整を図るものとする。

2 町が農地利用集積円滑化事業を行うに当たっては、農地保有合理化法人が行う農地保有合理化事業(法第4条第2項に規定する事業をいう。)、自らが行う農業経営基盤強化促進事業(法第4条第4項に規定する事業をいう。)その他農地流動化等のための施策と連携して行うものとする。

(事業実施計画)

第5条 町は、毎年度、その行う事業の実施計画を定めるものとする。

(事業内容)

第6条 町は、農用地等の所有者の委任を受けて、その者を代理して農用地等(法第4条第1項第2号及び第3号の土地にあっては、農用地と一体として委任を受ける場合に限る。)について売渡し、貸付け又は農業の経営若しくは農作業の委託(以下「貸付け等」という。)を行うものとする。

2 町は、委任に係る農用地等についてその所有者自らが耕作又は管理を行うことが困難な場合に、貸付け等を行うまでの間当該農用地等を良好な状態に保つために除草、畦畔の維持等の管理を行うことができる。

(事業実施の原則)

第7条 町が、農地所有者代理事業の実施により行う農用地等の売渡し、貸付け又は農業経営の委託については、利用権設定等促進事業(法第4条第4項第1号に規定する事業をいう。以下同じ。)の活用を図るものとする。

2 町は、農用地等の所有者から農用地等の貸付け等の委任契約の申込みを受けた場合は、正当な理由がなければ委任契約の締結を拒まないものとする。

3 町が、農地所有者代理事業により農用地等の所有者から委任を受け、その者を代理して行うことができる事務については、次に掲げるものとする。

(1) 農用地等の貸付け等の相手方の選定

(2) 農用地等の貸付け等の相手方との貸付け等に関する条件の協議及び調整

(3) 農用地等の貸付け等の相手方との貸付け等の契約の締結、変更、更新及び解除、農地法(昭和27年法律第229号)第3条第1項の許可の申請並びに法第18条第1項に規定する農用地利用集積計画の同意

(4) その他農地所有者代理事業の円滑な実施のために必要な事項

(委任契約の締結)

第8条 農用地等の所有者から農用地等の貸付け等に関する委任契約の申込みを承諾しようとする場合には、これらの農用地等について実地調査を行い、当該農用地等の所有者と貸付け等の委任に関する契約の締結を行うものとする。

2 前項に定める委任契約には、農用地等の所有者は、委任に係る農用地等について貸付け等の相手方を指定しない旨を定めるものとする。

3 委任契約の契約期間は、できるだけ長期とするものとする。

(農用地等の所有権の移転をする場合の対価等)

第9条 農地所有者代理事業の実施により所有権を移転する場合等の対価等については、あらかじめ農用地等の所有者が申し出た金額を基に貸付け等の相手方と協議するものとする。

2 前項の協議の結果、農用地等の所有者が申し出た金額と異なる場合は、次に掲げる基準に基づき、受任した農用地等の所有者の同意を得て決定するものとする。

(1) 所有権を移転する場合の対価は、土地の種類及び農業上の利用目的ごとにそれぞれ近傍類似の土地の通常の取引(転用のために農用地を売却した者が、その農用地に代わるべき農用地の所有権を取得するため高額の対価により行う取引その他特殊な事情の下で行われる取引を除く。)の価額に比準して算定される額を基礎とし、その土地の生産力等を勘案して算定した額

(2) 賃貸借権を設定する場合の借賃については、土地の種類及び農業上の利用目的ごとにそれぞれ農地法第52条の規定により農業委員会が提供している借賃等の情報を十分考慮し、当該農地の生産条件等を勘案して算定した額

(3) 農作業の委託をする場合の委託料については、土地の種類及び農業上の利用目的ごとにそれぞれ近傍類似の土地の通常の委託料に比準して算定される額

(農用地等の貸付け等)

第10条 農地所有者代理事業の実施により農用地等の所有者から委任を受けた農用地等(以下「受任農用地等」という。)の貸付け等に当たっては、第12条に定める者と当該農用地等の貸付け等に関する契約の締結を行う。

2 利用権設定等促進事業を活用する場合にあっては、当該農用地等に係る農用地利用集積計画についての法第18条第3項第4号の同意を行うものとする。

3 貸付けの相手方が法第18条第2項第6号に規定する者である場合で、利用権設定等促進事業を活用しないときには、その者が撤退した場合、農用地を明け渡す際の原状回復、原状回復がなされないときの損害賠償、中途の契約終了時における違約金支払いに関する事項等を定めた契約を締結する。この場合、その者が賃借権又は使用貸借による権利の設定を受けた後において農用地を適正に利用していないと認められる場合に賃貸借又は使用貸借の解除をする旨の条件を付するものとする。

(農用地等の保全のための管理)

第11条 町が、受任農用地等の保全のための管理を行う場合には、当該農用地等の所有者と農用地等の保全のための管理作業に関する委託契約を締結するものとする。

2 農用地等の管理の方法は、草刈り、畦畔の維持、見回り等の一般的な方法(農地にあっては、近傍の農地で一般に行われており、かつ、当該農地の形質を基本的に変更しない範囲内において行われる耕作を含む。)によるものとする。

3 前項の管理のための耕作は、地域における農用地等の利用調整活動によっても当該農用地等の貸付け等を行う相手方が当面いない場合に限り行うものとする。

4 町は、農用地等の保全のための管理について、他の者(委託された農用地等の所有者を除く。)に委託することができるものとする。

5 農用地等の保全等のための管理を行うために要する費用については、当該農用地等の所有者に請求することができるものとする。

(農地所有者代理事業による農用地等の貸付け等の相手方)

第12条 町が受任農用地等について貸付け等を行うことができる相手方(法第18条第2項第6号に規定するものについては貸付け(賃借権又は使用貸借による権利の設定に限る。)又は農作業の委託に限る。)は、地域の認定農業者等を優先する。

2 貸付け等の相手方が農地保有合理化法人を通じた転売又は転貸を希望している場合には、農地保有合理化法人を貸付け等を行う相手方とすることができる。

第13条 町は、農業農村整備事業、経営構造対策、農用地開発事業等の実施のため必要があるときは、前条の規定によらず農用地等の貸付け等を行うことができるものとする。

第14条 町は、受任農用地等について、農業上の利用が困難になったと認められる場合には、当該農用地等の所有者との間で締結した受任契約を解除することができるものとする。

(その他)

第15条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は町長が別に定める。

この訓令は、平成23年4月1日から施行する。

白老町農地利用集積円滑化事業規程

平成23年3月22日 訓令第2号

(平成23年4月1日施行)