○白老町債権管理条例
令和3年12月20日
条例第18号
(目的)
第1条 この条例は、町が保有する債権の管理に関し、必要な事項を定めることにより、債権管理の適正化を通じて健全な行財政運営に資することを目的とする。
(1) 町の債権 金銭の給付を目的とする町の権利をいう。
(2) 強制徴収債権 町の債権のうち、地方税法(昭和25年法律第226号)の規定に基づく徴収金に係る債権及び法令の規定に基づき国税又は地方税の滞納処分の例により処分することができるものをいう。
(3) 非強制徴収債権 町の債権のうち、強制徴収債権以外のものをいう。
(他の法令等との関係)
第3条 町の債権の管理に関する事務の処理については、法令又は他の条例若しくはこれに基づく規則に特別の定めがある場合を除くほか、この条例の定めるところによる。
(町長の責務)
第4条 町長(地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第8条第2項の規定により管理者の権限を行う町長を含む。以下同じ。)は、法令又は条例若しくは規則の定めるところに従うとともに、この条例の目的を達成するよう、町の債権を適正に管理しなければならない。
(台帳の整備)
第5条 町長は、町の債権を適正に管理するため、必要な事項を記載した台帳(電磁的記録を含む。)を整備しなければならない。
第6条 削除
(督促)
第7条 町長は、町の債権について、履行期限までに履行しない債務者があるときは、法令又は条例若しくは規則で定めるところにより、これを督促しなければならない。
(延滞金)
第8条 町長は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第231条の3第1項に規定する分担金、使用料、加入金、手数料、過料その他の町の債権について前条の規定による督促をした場合においては、延滞金を徴収するものとする。
2 白老町税条例(昭和29年条例第11号)第19条及び附則第3条の2の規定は、前項の延滞金を徴収する場合について準用する。
(1) 災害により著しく資力を喪失した場合
(2) 延滞金を納入すべき者の責めによらない事由により当該町の債権について納入が遅延した場合
(3) 町の債権について納入しなかったことにつきやむを得ない事由がある場合
(滞納処分等)
第9条 町長は、強制徴収債権の滞納処分並びに徴収猶予、換価の猶予及び滞納処分の停止については、法令の規定によりこれを行わなければならない。
(1) 担保の付されている非強制徴収債権(保証人の保証がある非強制徴収債権を含む。)については、当該非強制徴収債権の内容に従い、その担保を処分し、若しくは競売その他の担保権の実行の手続を執り、又は保証人に対して履行を請求すること。
(2) 債務名義のある非強制徴収債権(次号の措置により債務名義を取得したものを含む。)については、強制執行の手続を執ること。
(履行期限の繰上げ)
第11条 町長は、町の債権について履行期限を繰り上げることができる理由が生じたときは、遅滞なく、債務者に対し、履行期限を繰り上げる旨の通知をしなければならない。ただし、第14条第1項各号のいずれかに該当する場合その他特に支障があると認める場合は、この限りでない。
(債権の申出等)
第12条 町長は、町の債権について、債務者が強制執行又は破産手続開始の決定を受けたこと等を知った場合において、法令の規定により町が債権者として配当の要求その他債権の申出をすることができるときは、直ちに、そのための措置を執らなければならない。
2 前項に規定するもののほか、町長は、町の債権を保全するため必要があると認めるときは、債務者に対し、担保の提供(保証人の保証を含む。)を求め、又は仮差押え若しくは仮処分の手続を執る等必要な措置を執らなければならない。
(徴収停止)
第13条 町長は、非強制徴収債権で履行期限後相当の期間を経過してもなお完全に履行されていないものについて、次の各号のいずれかに該当し、これを履行させることが著しく困難又は不適当であると認めるときは、以後その保全及び取立てをしないことができる。
(1) 法人である債務者がその事業を休止し、将来その事業を再開する見込みが全くなく、かつ、差し押さえることができる財産の価額が強制執行の費用を超えないと認められるとき。
(2) 債務者の所在が不明であり、かつ、差し押さえることができる財産の価額が強制執行の費用を超えないと認められるときその他これに類するとき。
(3) 債権金額が少額で、取立てに要する費用に満たないと認められるとき。
(履行延期の特約等)
第14条 町長は、非強制徴収債権について、次の各号のいずれかに該当する場合においては、その履行期限を延長する特約又は処分をすることができる。この場合において、当該非強制徴収債権の金額を適宜分割して履行期限を定めることを妨げない。
(1) 債務者が無資力又はこれに近い状態にある場合
(2) 債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であり、かつ、その現に有する資産の状況により、履行期限を延長することが徴収上有利であると認められる場合
(3) 債務者について災害、盗難その他の事故が生じたことにより、債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であるため、履行期限を延長することがやむを得ないと認められる場合
(4) 損害賠償金又は不当利得による返還金に係る非強制徴収債権について、債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であり、かつ、弁済につき特に誠意を有すると認められる場合
(免除)
第15条 町長は、前条の規定により債務者が無資力又はこれに近い状態にあるため履行延期の特約又は処分をした非強制徴収債権について、当初の履行期限(当初の履行期限後に履行延期の特約又は処分をした場合は、最初に履行延期の特約又は処分をした日)から10年を経過した後において、なお、債務者が無資力又はこれに近い状態にあり、かつ、弁済することができる見込みがないと認められるときは、当該非強制徴収債権及びこれに係る損害賠償金等を免除することができる。
(債権の放棄)
第16条 町長は、非強制徴収債権について、次の各号のいずれかに該当するときは、当該非強制徴収債権及びこれに係る損害賠償金等の全部又は一部を放棄することができる。
(1) 破産法(平成16年法律第75号)第253条第1項、会社更生法(平成14年法律第154号)第204条第1項その他の法令の規定により債務者が当該非強制徴収債権につきその責任を免れたとき。
(2) 債務者が死亡し、その相続について限定承認があった場合において、その相続財産の価額が強制執行をした場合の費用並びに当該非強制徴収債権に優先して弁済を受ける町の債権及び町以外の者の権利の金額の合計を超えないと見込まれるとき。
(3) 当該非強制徴収債権について第13条の規定による徴収停止の措置を執った場合において、当該措置を執った日から相当の期間を経過した後においても、なお履行させることが著しく困難又は不適当であると認められるとき。
(5) 当該非強制徴収債権(消滅時効について時効の援用を要しない非強制徴収債権を除く。)について消滅時効に係る時効期間が満了したとき(債務者が時効の援用をしない特別の理由があるときを除く。)。
(委任)
第17条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、令和4年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。
(白老町税外諸収入金の徴収に関する条例の廃止)
2 白老町税外諸収入金の徴収に関する条例(昭和43年条例第2号)は、廃止する。
(経過措置)
3 この条例は、施行日前に発生した町の債権についても適用する。
4 この条例の施行日前に法令等の規定により行われた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定により行われた処分、手続その他の行為とみなす。
附則(令和5年12月15日条例第37号)
この条例は、公布の日から施行する。