○白老町住民主体による訪問型サービス事業実施要綱

平成30年7月1日

告示第42号

(趣旨)

第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第115条の45第1項第1号に定める第1号事業のうち、住民等が主体となって実施する訪問型サービスB及び訪問型サービスD(介護予防・日常生活支援総合事業の適切かつ有効な実施を図るための指針(平成27年厚生労働省告示第196号。以下「指針」という。)に定める訪問型サービスB及び訪問型サービスDをいう。)の実施に関するもののほか、当該サービス実施に要する経費の一部として、白老町住民主体による訪問型サービス事業助成金(以下「助成金」という。)を町が予算の範囲内で交付することについて、白老町補助金等交付規則(平成7年規則第8号)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。

(目的)

第2条 この事業は、居宅要支援被保険者等の居宅において、住民ボランティア等が主体となり、住民相互の助け合いによる生活援助を提供することで、軽度な支援を必要とする高齢者の生活機能の維持又は向上を図るとともに、高齢者自身が支援の担い手として活動することで、地域の介護予防を促進することを目的とする。

(定義)

第3条 この要綱における用語は、法、介護保険法施行規則(平成11年厚生労働省令第36号)及び指針の例による。

(実施主体等)

第4条 実施主体は、訪問型サービスB又は訪問型サービスD(以下「訪問型サービスB又はD」という。)の提供を行う町内の団体とし、町税等を滞納していない団体(以下「サービス提供団体」)とする。

2 訪問型サービスDを実施するサービス提供団体は、前項に加え法人格及び福祉有償運送の登録を有し、高齢者の送迎について十分な知識と経験を有するものでなければならない。

3 サービス提供団体に属し、訪問型サービスB又はDの提供を行う者(以下「従事者」という。)は、町が指定する適切な対応や遵守事項等に関する知識を習得するための研修又は他の機関が実施する同程度の研修受講に努めるものとする。

4 実施主体は、訪問型サービスB又はDの提供に際しては、第19条の規定による助成金の交付決定を受けなければならない。

(利用者)

第5条 訪問型サービスB又はDの提供を受けることができる者は、白老町介護予防・日常生活支援総合事業実施要綱(以下「実施要綱」という。)第5条に定める対象者(以下「利用者」という。)とする。

(訪問型サービスの内容)

第6条 訪問型サービスBの内容は、利用者の居宅において行う日常の困りごとに対する支援で、次に掲げるもののいずれかを含むものとし、実施主体ごとに定める。

(1) 掃除(居室内、トイレ、卓上等の清掃、家庭ごみの分別・整理・廃棄)

(2) 洗濯(洗濯機又は手洗いによる洗濯、洗濯物の乾燥(物干し)、洗濯物の取り入れと収納)

(3) ベッドメイク(ベッドのシーツ交換、布団カバーの交換等)

(4) 衣類の整理

(5) 一般的な調理の援助又は配下膳

(6) 買い物(日用品等の買物(内容、品物及び釣銭の確認、宅配注文票記入を含む。)又は薬の受取(処方箋のある薬の受取に限る。))

(7) 日常生活に必要な屋内外の軽作業(電球の交換、ねずみや害虫の駆除等)

(8) 安全な室内環境整備のための家具の移動及び家財処分

(9) 生活支援に伴って行われる相談支援

(10) 除雪、氷割り

(11) 入院前後の荷物の準備・片付け、入院中の洗濯、買い物、自宅からの必要品の運搬

(12) 外出時の安全な環境を確保するための草刈り・草むしり

(13) 前各号に定めるもののほか、当該サービスの趣旨に適したものとして、町長が必要と認めたもの

2 訪問型サービスDの内容は、利用者の外出を支援するもので、次に掲げるもののいずれかを含むものとし、実施主体ごとに定める。

(1) 通院等をする場合における送迎前後の付添い支援

 町内の病院や施設への通院等

 町外の病院や施設への通院等のためのバス停・駅までの移動

 日常の買い物

 役場や金融機関等での用事足し

 墓参り、冠婚葬祭

 病院・施設などのお見舞い

 町外の通院のためのバス停や駅までの移動

 理美容院

 入浴施設

(2) 住民主体の通いの場や一般介護予防事業における送迎を別主体が実施する場合の送迎

 一般介護予防事業への送迎

 高齢者大学への送迎

 住民主体の地域サロン等への送迎

 趣味活動への送迎

(3) 前2号に定めるもののほか、当該サービスの趣旨に適したものとして、町長が必要と認めたもの

3 町長は、訪問型サービスB又はDを実施するサービス提供団体及び当該団体に係る次に掲げる内容を公表するものとする。

(1) サービス提供団体の概要(名称、住所、連絡先等)

(2) 提供内容

(3) 提供時間

(4) 提供範囲

(5) 利用者が負担する費用

(6) 利用に関する連絡先

(7) その他サービス利用に関して必要な事項

(利用回数等)

第7条 前条第1項に定めるサービスの提供時間は、1回あたり60分未満とし、同一の利用者が当該サービスの提供を受けることができる回数は、1月当たり原則10回までとする。

2 前条第2項に規定するサービスについて、同一の利用者が当該サービスの提供を受けることができる回数は、1月当たり原則10回までとする。

(利用料の設定)

第8条 訪問型サービスBの実施に伴い利用者が負担する利用料については、30分未満のサービスで700円、30分以上60分未満のサービスで1,400円を超えない範囲でサービス提供団体が設定する。

2 訪問型サービスDの実施に伴い利用者が負担する利用料については、白老町福祉有償運送において旅客が負担する運送の対価に準じることとする。

(サービス提供団体の責務)

第9条 サービス提供団体は、各サービスを適切かつ安全に提供するため、従事者に対して、次の必要な措置を講じなければならない。

(1) 安全なサービス提供を行うことを目的とした関連研修の受講

(2) 従事者の健康状態の管理

(3) 個人情報の適切な管理(個人情報の保護、情報セキュリティ)

2 サービス提供団体は、地域との結びつきを重視するとともに、町及び地域包括支援センター等の関係機関と連携した運営を行うものとする。

3 サービス提供にあたり事故等が発生した場合は、サービス提供団体の責務において適切に対応しなければならない。

(管理者の配置)

第10条 サービス提供団体は、従事者の中から、主に町や地域包括支援センター等の関連機関の連絡調整を行う者として、管理者を1名指名しなければならない。

2 管理者は、町及び地域包括支援センター等が主催する会議等への参加依頼があった場合、これに協力するものとする。

(保険の加入)

第11条 サービス提供団体は、従事者及び利用者が安心かつ安全にサービスを提供又は利用できるよう、その活動にかかる自動車損害賠償責任保険並びに任意保険並びにボランティア保険等に加入しなければならない。

(記録及び保存)

第12条 サービス提供団体は、訪問型サービスB又はDの提供した事実に関する記録のほか、会計書類及び事故記録等を整備するもののとし、それらの記録は、事実が発生した日の属する年度が終了した日から5年間保存しなければならない。

(遵守事項)

第13条 サービス提供団体及び従事者は、次の事項を遵守しなければならない。

(1) 従事者の清潔の保持及び健康状態の管理のための対策を講じること。

(2) 従事者又は従事者であった者が、正当な理由がなく当該事業で知り得た利用者又はその家族に関する情報を漏らすことがないよう、必要な措置を講じること。

(3) サービス提供時、利用者に病状の急変等が生じた場合、救急車の手配や主治医への連絡等、速やかに必要な対応をとること。

(4) 利用者に対するサービス提供時において事故が発生した場合、次の対応をとること。

 利用者の家族や地域包括支援センター等に連絡し、その指示に従うこと。

 事故の状況及び事故に関する処置について記録すること。

 賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行うこと。

(評価)

第14条 サービス提供団体は、提供するサービス内容や質に関する評価を定期的に実施し、必要に応じて内容等の改善に努めなければならない。

(助成対象及び助成金の額)

第15条 町長は、訪問型サービスB又はDの実施に際し、利用調整を行う者の人件費分並びにサービス調整に係る通信費及び需用費分として、当該サービス提供団体に対して助成するものとし、その助成額は、各サービスに応じ、別表に定める額とする。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は助成の対象としない。

(1) サービス提供団体が行う事業の同種の活動に対し、国や地方公共団体から補助、助成等の財政的援助を受けている場合

(2) 実施主体が直接、サービスを提供していない場合

(3) その他公序良俗に反するなど適当でないと認められる場合

(助成対象者)

第16条 助成対象者は、第4条に規定するサービスを提供しようとする団体とする。

(助成対象者の選定)

第17条 町長は、別に定める募集要項に基づき助成対象者を公募し、選定するものとする。

2 助成対象者の選定を受けようとする団体は、前項に規定する公募に際し、次に掲げる応募書類を指定する期日までに町長に提出しなければならない。

(1) 事業参加申込書(様式第1号)

(2) 事業計画書(様式第2号)

(3) 団体の会則

(4) 活動内容がわかる書類又はチラシ等

(5) 活動実績書類

(6) 活動人数がわかる書類又は名簿等

(7) 納税証明書(申請時点で直近のもの)

(8) 訪問型サービスDを実施する場合は、福祉有償車両についての任意自動車保険証の写し

(助成対象者の選考及び通知)

第18条 町長は、前条の規定により提出された書類等を審査し、助成対象の可否を、白老町住民主体による訪問型サービス事業選考結果通知書(様式第3号)により、速やかに当該団体に通知する。

(助成金交付の申請及び決定)

第19条 前条の通知で、助成対象とする旨の通知を受けた団体は、別に定める期日までに白老町住民主体による訪問型サービス事業助成金交付申請書(様式第4号)を町に提出しなければならない。

2 町長は、前項の申請を受理したときは、申請内容を審査し適当であると認めた場合は、速やかに白老町住民主体による訪問型サービス事業助成金交付決定通知書(様式第5号)により通知する。

(助成金の交付)

第20条 町長は、前条第2項の規定による交付を決定した後、助成対象者に対し、速やかに助成金を交付するものとする。

(月次報告)

第21条 助成対象者は、月次報告書(様式第6号)により、町長にその月毎の実施状況を翌月15日までに報告しなければならない。

(事業計画の変更等)

第22条 助成対象者は、第17条の規定により提出した事業計画に変更又は中止する場合(軽微な変更を除く。)は、町長に内容変更・中止申請書(様式第7号)を提出しなければならない。

2 町は、前項の申請に基づき、助成金の交付の決定を取消し又は変更することができる。

(交付決定の取り消し)

第23条 町長は、助成対象者が次のいずれかに該当したとき、助成金の交付決定の全部又は一部を取り消すことができる。

(1) 偽りその他不正の手段により助成金の交付を受けたとき。

(2) 助成金の交付決定の内容又はこれに付した条件その他法令等に違反したとき。

(助成金の返還)

第24条 助成対象者は、助成金の交付決定を取り消された場合において、既に助成金が交付されているときは、町の指示するところにより、その額を返還しなければならない。

(その他)

第25条 この要綱に定めるもののほか必要な事項は、町が別に定める。

この告示は、平成30年7月1日から施行する。

(令和2年4月1日告示第36号)

この告示は、令和2年4月1日から施行する。

別表(第15条関係)

サービス種別

助成対象内容

助成額(円)

助成額積算根拠

訪問型サービスB

サービス提供時間が30分未満

1件につき300円※

利用調整を行う者の人件費並びにサービス調整に係る通信費、需用費等分とする。

サービス提供時間が30分以上60分未満

1件につき500円※

訪問型サービスD

外出時の付添い支援(往復移動を要するもの)

1件につき500円

外出時の付添い支援(片道のみの移動を要するもの)

1件につき300円

通いの場への送迎(往復移動を要するもの)

1件につき500円

通いの場への送迎(片道のみの移動を要するもの)

1件につき300円

任意の自動車保険料

1台あたり上限22,000円

福祉有償車両の基準に則した保険内容に係る保険料負担分

※ 家具移動、除雪・氷割り、本人入院中の自宅へ荷物を取りに行くサービス等複数人でサービスを提供した場合は2件分として、助成額の算定ができるものとする。

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白老町住民主体による訪問型サービス事業実施要綱

平成30年7月1日 告示第42号

(令和2年4月1日施行)