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1. 樽前山

樽前山は活動的な火山で、過去にも大規模な噴火を起こしています。再び規模の大きな噴火が起こる危険性もありますが、それを抑止することが出来ません。
いざという時の被害を軽減するためには、火山災害について正しく認識して、日頃に備えを図り、地域での防災活動に連携することが大切です。

(1)風向きによる噴煙の向き

噴火時上空の西風が強いときの影響範囲をあらわした地図画像噴火時上空の風向きが北風のときの影響範囲をあらわした地図画像噴火時高さによって風向きが異なるときの影響範囲をあらわした地図画像

(2)もし噴火が始まったら

樽前山火山防災マップの地図画像火砕流・噴出岩魂・火山灰・濁流・土石流の危険度を説明する画像

(3)樽前山噴火の記録

樽前山は、白老町の北東部にあり、風不死岳・恵庭岳とともに支笏カルデラの形成後(約3万年前)に噴火した火山で、その中でも樽前山は最も新しく形成(約3000年前)された火山です。
約3000年前の大噴火のあと2千数百万年間休止し、1667年に再び活動を開始しました。
明治42年(1909年)の大爆発により現在の溶岩円頂丘(ドーム)が形成され、その後も活動を断続しつつ現在に至っています。

(4) 樽前山の噴火史

樽前山の噴火の歴史
活動時期 噴火の規模 噴火の概要
3000年前    
1667年(寛文7年) 大噴火 火砕流が山麓に流下した。降灰は苫小牧で1から2メートル、十勝平野から道東まで達した。
1739年(元文4年) 大噴火 火砕流が山麓に流下し、山頂カルデラが形成される。
降灰は千歳付近で50から100センチメートル、大雪山系に達した。
1804年から1817年
文化年間
中噴火 火山灰が噴出し、シシャモナイ川に火砕流が流下した。
また外輪山・中央火口丘が形成された(正確な噴火年月日は不明)
1867年(慶応3年) 中噴火 白老方面に降灰があった。古期溶岩ドームが形成された。
1874年(明治7年) 中噴火 南方に降灰があった。古期溶岩ドームが破壊された。
1883年から1887年
(明治16年から20年)
小噴火 山麓部に降灰があった。
1894年(明治27年) 小噴火  
1909年(明治42年) 中噴火 岩塊(がんかい)や火山灰を噴出した。火山灰は山麓に達し、現在の溶岩ドームが形成された。
1917年から1936年
(大正6年から昭和11年)
小噴火 この期間に時々噴火した。降灰は山麓部に達した。
1944年から1955年
(昭和19年から30年)
小噴火 この時期に時々噴火した。山頂付近に降灰があった。
1978年から1981年
(昭和53年から56年)
小噴火 この時期にときどき噴火した。山頂付近に微量の降灰があった。

(5)噴火警戒レベル(平成19年12月1日運用開始)

樽前山の噴火警戒レベル「火山災害から身を守るために」

2 俱多楽

(1)概要

倶多楽火山は玄武岩から安山岩質(SiO2(読み:エスアイオーツー)量は50.0から75.1 ウェイト%)の成層火山体。約8から4.5万年前までの期間に複数の火口で火砕流を伴う大規模な噴火が繰り返され、約4万年前までの活動により直径3キロメートルの円形のカルデラを生じた。
登別火山は倶多楽火山の西麓にある後カルデラ火山。地獄谷・大湯沼は水蒸気噴火による爆裂火口群。

日和山はデイサイトの溶岩ドーム。日和山や爆裂火口内では噴気・熱水活動が続いている。

(2)噴火活動史

各火山について、地質学的な研究によってわかっている過去1 万年の火山活動史を記載した。また、過去1万年間の噴火活動と有史以降の火山活動とに分けて記載した。

過去1万年間の噴火活動

約1万5千年前に西麓で始まった火山活動により日和山溶岩ドームが形成された後、約8000年前以降は水蒸気噴火を繰り返し、大湯沼・地獄谷が形成された。
最新の噴火は日和山-大湯沼-裏地獄火口列で発生し、この活動による堆積物が1663年の有珠山噴火に伴う火山灰を覆っていることから、約200年前の活動と推定される。

倶多楽 : 有史以降の火山活動

記録に残る火山活動はない。

(3)噴火警戒レベル(平成27年10月1日運用開始)

俱多楽の噴火警戒レベル「火山災害から身を守るために」

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