「ホロホロ湿原」、「倶多楽湖」、「ヨコスト湿原」が、「生物多様性の観点から重要度の高い湿地」として環境省から選定されました
湿原・干潟等の湿地の減少や劣化に対する国民的な関心の高まり、ラムサール条約における湿地定義の広がりなどを受けて、ラムサール条約登録に向けた礎とすることや生物多様性の観点から重要な湿地を保全することを目的に「日本の重要湿地500」が平成13年に選定結果が公表されました。
しかし、10年余年が経過し、近年の湿地環境の急速な変化、特に東日本大震災の影響、人的開発行為や保全管理の不足などによる湿地の劣化、地球温暖化や、外来種の侵入に伴う湿地環境の変化などから、選定当時とは状況が大きく変貌しており、環境省では湿地保全・再生の取組を活性化することを目指して、「日本の重要湿地500」の見直しがおこなわれました。
これまで白老町では、「倶多楽湖」のみが環境省の「日本の重要湿地500」に選定されていましたが、選定地の見直しに当たって名称が「生物多様性の観点から重要度の高い湿地」と変更になり、「ホロホロ湿原」、「ヨコスト湿原」が新たに加わりました。
生息・生息域 | 生息分類群 | 選定理由 |
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ホロホロ湿原 | 湿原植生 | 爆裂火口跡に成立したエゾゼンテイカ群落、ミズゴケ群落、ヌマガヤ群落、ササ群落からなり、動植物の貴重な生息・生育地 |
倶多楽湖 | 淡水藻類 | カタシャジクモの生育地 |
倶多楽湖 | 爬虫両生類 | エゾサンショウウオ幼形成熟型の生息地 (幼形、未成熟な形質を残したまま生殖能力の成熟を見る現象のこと) |
ヨコスト湿原 | 湿原植生 | 砂丘後背湿地群落としてのマコモ群落、ヨシ群落、湿性草原、コウボウ、ハマナス群落からなり、動植物の貴重な生息・生育地 |